GH
Estudio Model(エステューディオ・モデル)
ラミレスの品質を、より多くの演奏家に解放するシリーズです。
アルバム「A Hard Day's Night」収録の名バラード「And I Love Her」で使用されたラミレスの復刻モデル。同名映画の演奏シーンでも登場しています。
ヘッド、ブリッジ形状、丸型インサイドラベルなど、当時の形のまま復刻されています。
ビートルズとクラシックギター
ビートルズとクラシックギター。一見するとあまり接点が無いようにも思えますが、実は密接なつながりを持っています。デビュー前から彼らを取り巻く環境には常に楽器があり、音楽が溢れていました。デビュー前の写真でも彼らが誰の物かわからないギターを弾いている写真が沢山あります。
音楽をクリエイトする上でかなり早い時期からクラシックギターを捉えていた事は間違いありません。そんな彼らの音楽のキャリアのなかで初めて由緒正しきクラシックギターとして登場するのがラミレスです。
1964年に公開された映画「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」は世界中のファンをくぎ付けにしました。特にファンの視線が集中したのは、ミュージシャンである彼らが楽器を演奏する姿です。まだまだ映像に関するメディアの発達が今よりもずっと遅かった時代に、「動くビートルズ」に感動したファンも非常に多かったのです。
とりわけ、エレキギターや普通のアコースティックギターを持つ姿は写真でも見る事が出来ていましたが、And I Love Herの曲の中でクラシックギターでソロを奏でるジョージハリスンの姿は、当時の多くのファンに新鮮に映った筈です。
映画の小道具としではなく、ラミレスのギターはビートルズの音楽の中で非常に重要な役割を担いました。「アンソロジー」に収録された、同じ曲のバージョンを聴くと、ジョージの弾くこのギターがその曲のイメージを決定的にしている事がわかります。もちろんラミレスのギターはこの映画だけでなく、ビートルズのその後の音楽活動の中で随所で活躍した事でしょう。
関連書籍:『ビートルズ・ギア』アンディ・バビアック著
ジョージ・ハリスンが「アンド・アイ・ラブ・ハー」で使用したラミレスのギターは映画「ア・ハード・デイズ・ナイト(ビートルズがやってくる・ヤァ・ヤァ・ヤァ)」の開始30分頃、テレビ収録のシーンで確認することができます。
この映像では、現在のラミレスとは異なる、長い印象のあるヘッド、両端が丸いブリッジなどを確認することができます。また、インサイドラベルが丸型であることもわかります。このギターが作られたのは1960年前後と推測されますが、当時のラミレスにおいてはエステューディオのラインであったようで、正確な製造年はわかりません。ブリッジの形状からは、1950年代のラミレスのスタイルを受け継いだものといえます。
このギターはジョージ本人が入手したものです。同時期にラミレス3世からビートルズのメンバーに対し、4本のギターが贈られていますが、このギターは今回の「GH」とは別のもので、後年、「ホワイト・アルバム」に収録された「The Continueing Story Of Bungalow Bill」冒頭のスパニッシュなフレーズで使用されています。
- Top
- Solid Spruce
- Back & Sides
- Solid Rosewood
- Neck
- Cedro
- Fingerboard
- Ebony
- Scale
- 650 mm